《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》を脳へ《再供給/Restock》しよう!
さて今回は前回の(秘密日記での)予告通り、エロがアゲ♂アゲ♂調子☆ぶっこいてた頃の話をしよう。このお話をする為には、今から数年前まで遡らなければならない。

…その頃のエロは「Land Booster(Enchantlessに対抗して作った緑単色のソリティアが出来る、トロンを各3枚ずつしか積んでないトロンデッキ)」を作りあげて、外人に褒められまくりで有頂天頂点だったのを良く覚えてる。まぁ、実際良く出来ていたんだけれども。で、そのLand Boosterを、とある外人はこう評した。

「そのデッキのマナ生産効率は、かのリーン生産方式のTOYOTAと、シックスシグマと言う経営改善方法論をハイブリッドさせた、まるでリーン・シックスシグマの様だよ!(ほぼ原文のまんま)」

いやいや、常識的に考えて褒め過ぎだろうと。しかも褒め方が何となく頭が良い青遣いっぽい褒め方って言うのがなんとも言えない。いや、素直に嬉しかったけどね。

とまぁ、そんなこんなのある日。ロウディ(以下ちゃんロウ)と連戦してて、勝てるはずの試合を3連続くらいで負け散らかした後のちゃんロウの台詞がコレ。

ロウディ「今のは流石に酷いよ。最近ちょっとMTGに偏りすぎだし、休息も兼ねて頭冷やすために暫くMTGから離れてみたら?」

確かにちゃんロウの言う事は正しかった。舞い上がり過ぎてプレイングがおざなりになっていたのかもしれない。そう自覚したエロはMTGを休息する事に決める…訳がなかった。いくらちゃんロウといえども、エロはすんなり他人の言葉を受け入れたりはしない。つまり、これは「前衛的撤退」そのものだった。

プレイミスって言うものは本来見えているものを見落とす事から産まれるって考えたエロは、見えてるものを見落とさない様にする為にはどうするのかを考えた。そしてそれは、「自分の置かれている状況を見やすくする」とも言い換えられる、と言う事までに至った。

知識と言うフィルターがあれば、有る程度のものは見落とさなくなる。そして、細かい所にも目が届く様になるって当時のエロは考えた。それと、もう1つ重要なのがデッキの成り立ち。これは対処的方法で正しく「転ばぬ先の杖」なんだけれども、コレを明確にする事によって、少なくとも自分に関する情報だけは整理出来るし、そこから見出す活路すらも見落とすことは少なくなるって考えたんだ。

だから本当に一番最初まで戻った。やるならどこまでもって言うのは慧ちゃんの言葉だけど、何故ならば知っている事でも再度確認する事によって、自分で自分を戒める事が出来るから。実際、カジュアル・クラシックって環境を何年か続けて来ていたし、それなりに自信があったってのも嘘じゃ無い。そこから発展させて考える事が出来るだろうって正直思ってた。ま、実際は違ったんだけどね。

見直す所はそりゃあもう一杯あった。だって、ルールブックをもう1度最初から最後まで読み直すのと同じ事だからね。メインデッキとサイドボードの枚数、フェイズの進行順、カードの種類…。改めて見てみると結構面白かったよ。なんとなく初心に戻れる気がした。

そして、初心に戻る事による作用なのかどうかは分からないんだけど、次々と疑問が湧いてきた。「なんでこのカードは緑色なの?」とか「そもそも、緑色ってどんな概念?」とかね。半分知識が付いてる分、初心者よりもタチが悪かった。知っておいて然るべき知識があると、初心者なら「そーなんだ!」で終わる事も、「あ、コレって◯◯なんだ。だったら××ならどうなんだろう?」ってな感じになる。こうなったらもうどうにも止まらなかったね。

この時に1番お世話になったのが海外のサイト、MTG SalvationのCasual板。今でもすっごくお世話になってるけど、ここには本当に助けられた。高校生の頃に大嫌いだった英語の翻訳も、MTGの事なら難なく取り組むことが出来た。勉強ってきっとこういうものなんだなってしみじみ思ったよ。

そっからエロはそこの板に在中し、自分に必要な知識を付ける為に、それぞれの言葉や概念の正しい意味合いを1つ1つ学んでいったんだ。もともとエロはBeth Moursundに育てられて、Zvi Mowshowitzに憧れて、Mike Floresに鍛えられたから、論理・概念・専門用語はお手の物だった。まぁでも、日本語で書き表すのですら長ったらしく複雑な文章になるのにも関わらず、それに加えて英語ときたもんだから、その難解さったらなかったね。「対コントロールデッキに於ける7ターン経過後の相手のライブラリーに眠っている現状のマナ・コストで支払い可能な、あなたにとって最も脅威となる相手のデッキタイプのフィニッシャーが無事に着地してしまった時の対処では…」とか言われるんだもん。もう半分泣きながら翻訳してたね…。

それはさておき。自分のMTGに於ける知識を付ける事が自然体になってきた頃、遂に本格的に自分自身とぶつかる事になる。つまり、「エロの作ったデッキは何物なのか。」って事。

エロはその時まで曲がりなりにもカジュアル・クラシックって環境でプレイしてきて、「新たなるアーキタイプの構築」ってのを目指してやっていたから「カジュクラデッキ」である事に間違いは無いのだけれども、それはあくまで感覚的な意味であって、何か足りなかった。それは広義での「裏付け」、つまり、意味合いの広さが狭かったって気が付いたんだ。

今までもデッキに入れるカード1枚1枚にしっかりとした意味合いを持たせて採用してたけど、それは結局「《赤の防御円/Circle of Protection: Red》は良いバーン対策なので、それをサイドボードに入れよう。」ってな感じのものでしかなかった。MTGって言うものを勉強しなおしてからは「対バーンにおいて、サイドボード後の戦略は、《赤の防御円/Circle of Protection: Red》を捜し、守ること。他のカードで防御円を見つけるまでの時間を稼ぎ、いったん防御円を見つけたら、起動のためのマナを毎ターン確保し続ける。防御円に対する対戦相手の《真髄の針/Pithing Needle》や軽減効果を妨げるエンチャントメントなど対しては《解呪/Disenchant》で太刀打ちする。」くらいまでいえるようになった。あぁ、つまりはそういう事なんだ、と。

ここまで来ればコレを読んでる人も気が付いたかな?エロが最初に言った言葉を思い出して欲しい。「自分の置かれている状況を見やすくする」と。コレを物理的に考えたらどうなるか想像してみて。そう、自分の立ち位置は変えずに視点と視野を変えて、真上から見下ろす様にすれば、広く見渡せるって事なんだ。

「なんだ、たったコレだけの事かよ」と思うかもしれないけど、エロにとっては本当にメカラウロコだったんだ。

今まではカードとかプレイングとかミクロ視点だったけど、勉強してからはデッキ構築やゲームプラン、もうちょっと広げてデッキタイプ、アーキタイプと言ったマクロ視点でMTGを捉える様になったね。マクロ的見解が出来てこそのフォーカス(焦点を当てる)だと思うし、そもそもカジュクラ的に言えば使いたいカード、作りたいデッキ→アーキタイプの流れだから、それがとても自然で、必然的に思えたんだ。

そんな偉そうな事を言ったってエロもまだまだ勉強途中だけど、それを受けて初めて作ったデッキがZombies!。実際、ほぼ考えた通りに動くし、なんとなくだけど手に吸い付いてくる感じがする。勝率はかなり高いしね。まぁ、Zombies!が産み出せただけでも勉強し直した価値はあるけど、もっともっと魅力的なデッキをこれからも作り続けたいと思っているよ。

そんな感じ。まぁ、写真見れば分かりやすいとは思うんだけど、「選手」じゃ無くて「ゲームプレイヤー」になるって事だね。あぁ、それと。ここまで辿り着く事が出来たのは、ちゃんロウとウサギの力添えがあったからこそだって言うのは、最後にしっかりと伝えておこうと思う。

コメント

nene
2014年6月19日21:20

全部読み返しました。知識の泉飲み込めるかまだわからないですけど。

ヱロゐ人。
2014年6月19日22:40

ここ最近のウサギなら問題ないと正直思ってるけどねー。しっかりと文章化する事によって自分自身で再確認出来るし、何て言っても「何度でも読み返せる」ってのがデカい。

まぁ、種さえ良けりゃ綺麗な華が咲く事は決まってんだから、後は育て方っしょ?やっぱエロはウサギと言う名の最強のグレイシアを育てなければならない運命なのだよ。

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